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神社が2倍楽しくなる『古事記』

みなさん、こんにちは。ふくちゃんです。

今日は私の愛読書「古事記」を紹介します。

古事記とは

「ふることぶみ」とも呼ばれる「古事記」。

できあがったのは8世紀の初め712年(和銅5年)で、日本最古の歴史書だと言われています。

「古事記」は上・中・下の3巻からなり、

 

上巻には、天地が生まれるところから、天孫降臨前後にいたる神々の物語

中巻には、初代神武天皇から第15代応仁天皇までの出来事

下巻には、第16代仁徳天皇から第33代推古天皇までの出来事

 

がおさめられています。

私が特に好きなのは”日本神話”がつまった上巻です。

 

 

なぜ古事記が愛読書になったのか

私が初めて「古事記」を読んだのは、約20年前。神社巡りに目覚め、1人で宮崎の高千穂に行ったときのこと。

たまたま同じ旅館で隣の部屋だったTちゃんと仲良くなり一緒に行動した際に

「古事記を読まずに神社巡りをするなんて信じられない」と言われたことがきっかけでした。

Tちゃんは神様に詳しくて、行く神社すべての神様の名前やどんな人物(神物?)でどんなご利益があるのか、全部知っていました。

Tちゃんいわく、神社好きなら当たり前だ、と。

すべて「古事記」に書いてある、と。

「古事記」を読まずして、神社を語るな、と。

 

古事記にはいろいろある

私は、高千穂から帰ってきて、早速本屋に行き「古事記」を買いました。

手に取ってレジに行くとき、少し誇らしかったのを覚えています。

「私、今から古事記を読むんやで」とかなりのドヤ顏で購入。

 

しかし。

 

・・・・いやいやいや、あたまにはいらなーーーい!!!

 

いきなり現代語訳の「古事記」を買ったので、私の脳みそが全くついていけず。

残念ながら、私にはまだ早かった・・・。

次に、慎重に吟味して購入したのが、島崎晋さんの「図解 日本人なら知っておきたい古事記(洋泉社)」です。

見開き2ぺージごとに話がまとまっているのでとても読みやすく、挿絵が多いので難しい名前の神様たちも理解しやすいです。

初めての「古事記」チャレンジにはピッタリ!

その後、色々な「古事記」を買い、何冊も持っています。

自分にあった「古事記」を探すのもまた楽しいですよ。

 

では、古事記の冒頭部分、国生みと神生みの話を紹介します。

 

国生みと神生み

縁結びの神と言われる「イザナギ」と「イザナミ」は、天上界から降りてきて史上初めての夫婦となり、

日本の国土や森羅万象に宿る神々を生んだ神様です。

古事記はこの2人が「国を生む話」「神を生む話」からスタートします。そうです、いきなり妊活と出産の話です。

あ、これは注意点なのですが、古事記って結構大人な話が多く、

女性の立場から見ると(えっと、それは犯罪なのでは?)と思うような描写も出てきます。

そして女性蔑視と言われかねない表現もあります。今の世の中では炎上しかねない内容です。

 

まぁ、試行錯誤があり子づくりに成功するのですが、最初に生んだのはなんと「島」。

人間らしい妊活をするわりに、島ですよ。島。

一体どこから島を生んだんや?とハテナしかありませんが、そこは神様なので可能なのでしょう。

 

たくさん島を生んだ後は、住居の神、海の神、河の神、水、風、木、山・・・とたくさんの神を生むのですが、

火の神を生んだ時に、イザナミは火傷してしまいます。(なんで火傷だけちゃんとするねん)

その火傷がもとで、イザナミは亡くなってしまうのです。(島を生んでも何もなかったのに!)

 

イザナミの死を悲しんだイザナギは、「おまえのせいだー!!!」と

死因となった火の神(我が子ちゃうの?)の首を切り落としてしまうのですが、

その亡骸や剣の先や鍔などについた血からも神様が生まれています。

ちなみに、イザナミが嘔吐したものや大小便、妻の死を悲しんだイザナギの涙からも神が生まれています。

(子づくりしなくても生まれるやん!!)

 

その後、どうしても愛する妻が恋しいイザナギは、黄泉の世界までイザナミに会いにいきます。

ところが、イザナミの姿はすっかり変わり果ててしまっていて、体中に無数の蛆虫がたかり(以下自粛)

それはそれは恐ろしい姿になっていたのです。

その姿を見たイザナギは怖くなって逃げ出してしまい(この逃げる時の描写がホラーでしかない)

逃げたイザナギを激しく怒ったイザナミが追いかけます。

イザナギは命からがらなんとか逃げ切るのですが、最後の夫婦の会話がこちらです。

 

イザナギ「今日限り夫婦じゃないからな!」

イザナミ「この恨み忘れないから!!これからあなたの国の人間を1日1000人ずつ殺してやる!」

イザナギ「だったら私は1日1500人の子どもを誕生させるからいいもーん」

 

毎日、亡くなる人と生まれる人がいるのは、こういう大人げない会話きっかけからなのです。

 

神社へ行くと・・

イザナギとイザナミは一緒に祀られていることが多いので、「恋愛成就」「夫婦円満」のイメージがある方も多いのではないでしょうか。

この2人の神様について調べると下記のような紹介が多いかと思います。

 

・イザナギ(伊邪那岐神)

多くの神様を生んだ、神様たちのお父さん的存在。「夫婦和合」「縁結びの神様」。

また、何もないところから世界を創り出した「殖産振興の神様」としても知られ、

更には、黄泉の国から逃げてきたあと歴史上初めての禊をした「厄除の神様」でもある。

★代表的なご利益「厄除開運」「恋愛成就」「子孫繁栄」「殖産振興」など

 

・イザナミ(伊邪那美神)

国生みの女神。多くの神様を生んだ、神様たちのお母さん的存在。

一報、『死の神』や『黄泉津大神(よもつおおかみ)』と呼ばれることもあり、

黄泉国、すなわち冥界の女王という側面も持ち合わせている。

★代表的なご利益「子授かり」「恋愛成就」「夫婦和合」「安産祈願」など。

 

・・・・・・・・・・・・・

「国生みと神生みの話」を知った後に見ると、なんとなく親しみを感じませんか?

ちなみに、古事記では最初に結婚して最初に離婚したのがこの2人。

縁結びの神であってる??と私は疑問に思うのですが、どう思います?

ちなみに、Tちゃんが、本当に縁結びの神なのは、

天孫降臨の話に出てくる「猿田毘古神(さるたひこ)」と「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」じゃないかな?

と言ってたのですが、私も同じ意見です。

この仲良し夫婦の出会いが気になる方は、是非「古事記」を読んでください。

 

訪れた神社にどんな神様がまつられているか知っているのと知らないのとでは、

神社の楽しみ方がかなり違います。

「古事記」を読まずに神社巡りをしたら、ほんと勿体ないですよ。

私に「古事記」を教えてくれたTちゃんには、今でも感謝しています。

 

ふくちゃんおすすめの古事記

日本人なら知っておきたい古事記/島崎晋(洋泉社)

カラー版徹底図解 古事記・日本書紀/榎本秋(新星出版社)

楽しい古事記/阿刀田高(角川文庫)

眠れないほど面白い『古事記』/由良弥生(三笠書房)

 

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