アップUP通信

「脂肪」摂り過ぎの悪影響について調べてみたよ(5月号Vol.151)

みなさん、こんにちは!てんこちょです。
寒暖差で体調を崩していませんか?そろそろ熱中症にもご注意くださいね。

前月は「脂質」をテーマに、基礎知識を解説しました。
「脂質は体に必要な栄養素の一つというのは分かったけど、摂り過ぎるとどんな悪影響があるの?」と
気になるところですよね?
今月は脂質の摂り過ぎによる健康への悪影響について確認していきましょう!

脂質の摂り過ぎによる健康への影響

脂質の摂りすぎが良くないといわれるのは、次のような影響が出る可能性があるためです。

●肥満

脂質の摂り過ぎは肥満の原因となります。
エネルギー源やその他の用途として使い切れなかった脂質は中性脂肪として体内に蓄えられ、肥満を招きます。

●脂質異常症

特に動物性脂肪やパーム油などに多く含まれている飽和脂肪酸を摂り過ぎると、血液中のLDLコレステロール
(「悪玉」コレステロール)が増加し、循環器疾患のリスクを増加させることが示されています。

●高血糖

脂質の摂り過ぎは高血糖を引き起こす可能性があります。
高血糖とは、血糖値(血中のブドウ糖濃度)が高い状態のことです。

●高血圧

脂質の過剰摂取は高血圧を悪化させる要因となります。

●動脈硬化

脂質の摂り過ぎは動脈硬化を促進し、心臓病や脳卒中のリスクを高める可能性があります。

 

脂質を摂りすぎてしまうと、HDLコレステロール(「善玉」コレステロール)の減少とLDLコレステロール(「悪玉」
コレステロール)の増加が起き、肥満や生活習慣病につながるおそれがあります。
肥満や脂質異常症はメタボリックシンドロームの要因にもなり、心臓や血管に負担をかけてしまうこともあるため、
注意が必要です。
また、脂質が体内に溜まってくると、インスリン分泌の低減や血管の収縮を招き、高血糖や高血圧、動脈硬化を
引き起こす原因にもなります。

脂質は一日にどれくらい摂取するのが理想か

健康にマイナスになるのは過剰な「飽和脂肪酸」の摂取、健康にプラスになるのは適量の「n-6系飽和脂肪酸」、「n-3系飽和脂肪酸」の摂取です。
揚げ物や脂質の多いお菓子、加工食品などをよく食べる方は特に注意しましょう!

一日に摂取する目標量や目安量は次の通りです。
(脂質は飽和脂肪酸や、n-6系脂肪酸、n-3系脂肪酸等で構成されます。)

性別 脂質
(1日の総摂取
カロリー比率)
飽和脂肪酸
(1日の総摂取
カロリー比率)
n-6系脂肪酸
(g/日)
n-3系脂肪酸
(g/日)
目標量 目標量 目安量 目安量
男性 20~30%
(2700kcalの場合、
540~810kcal以下)
7%
(2700kcalの場合、
21g以下)
9~11g 2.0~2.2g
女性 20~30%
(2000kcalの場合、
400~600kcal以下)
7%
(2000kcalの場合、
16g以下)
8g 1.6~2.0g

 

飽和脂肪酸が高い『豚バラ』の場合、男性は144g、女性は110gで飽和脂肪酸の目標量を超えますが、n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸は合計しても男性が5g、女性が3.8gと全く目安量に達しません。

一方、飽和脂肪酸が低い『アーモンド』の場合、男性が100g、女性が80gでn-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸の目安量をクリアすることができます。
ただし、100gのアーモンドは608kcalとカロリーが高いため、食べ過ぎに注意が必要です!

使用画像:いらすとや、イラストAC/出典:農林水産省、サントリーウエルネス、myHerbalife等/作成:株式会社ワイドソフトデザイン

2024年5月号(アップUP通信)

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