「冬は大地震が多い」って皆さん知っていますか?
過去の南海トラフ地震は、冬に多く発生しているという統計が出ています。 とても怖い冬の地震、特に気を付けたいポイントをまとめました。 |
南海トラフ地震は冬に多い!? 冬の地震の怖さ
南海トラフ地震は100~150年周期で発生していますが、過去12回中7回(12月に5回、2月に2回)も冬に発生しています。他の月は7~11月に1回ずつ発生している程度なので圧倒的に多いことが分かります。
また、様々な条件下でシミュレーションをした結果、深刻な被害(死亡者数)を出す条件が「冬」「深夜」「強風」だったそうです。
これは「冬」の「深夜」は在宅率が高く、避難するまでの時間が日中より3倍の約15分かかるため。
「強風」は、①火災が広がる ②避難中に体温が奪われる など、死亡率が高くなる原因になります。
冬の地震の危険ポイント&対策法!
火災
冬は暖房器具を使用し、夏と比べて風が強く空気が乾燥しているため火災が起こりやすいです。 冬に発生した関東大震災や阪神淡路大震災では、火災で被害がさらに大きくなりました。 |
地震が起こる前に
・暖房器具のそばに、地震で転倒しやすい家具や燃えやすい物を置かないようにする。
・地震を検知したら自動停止する暖房器具を選び、作動するか定期的に確認する。
地震が起こってから
・暖房器具やガスコンロの火を消すときは、地震の揺れがおさまってから。
・避難前にブレーカーを切って避難する。(停電復旧時の火災を防ぐため)
寒さ
地震によって電気やガスなどのライフラインがストップし、 暖房器具が使えなくなることがあります。そのために、低体温症などで死亡する人もいます。 |
地震が起こる前に
・避難中・避難生活で使用するために防寒着、毛布、使い捨てカイロなどを用意する。
(3日~1週間分を目安に)
・温かい食事をとれるようコンロ等を備える。
地震が起こってから
・持ち運び石油ストーブなどを使用する場合、一酸化炭素中毒にならないようこまめに換気する。
寒さに備える防災便利グッズ
サバイバルシート
ブランケットのように体を覆って使う、保温・防寒用のアルミシートのこと。
水や風にも強く、軽量のため防災袋にいれるにはもってこいです。
安価なものから、寝袋型の機能的なものまでいろんな種類があります。
食品加熱袋
発熱剤とチャック付き加熱袋がセットになった商品で、少量の水さえあれば食品を加熱することが出来ます。
袋に発熱剤と食品と水を入れ、チャックを締めて15分待つと食品が温まる優れ物です。
防災袋にも入れやすいサイズです。
2021年2月号(アップUP通信)
使用イラスト: Frame Illust、イラストレイン
出典: NHK防災インタビュー、気象庁札幌管区気象台、CHINTAI情報局
作成:株式会社ワイドソフトデザイン