皆さん、健康診断は受けていますか?ワイドでは毎年9月に健康診断を受けています。
健康改善や維持のためには、自分の体の状態を正しく知ることが重要です。 そうならないために、健康診断前に気を付けたいことを確認しておきましょう。 |
健康診断の「前」に気を付けること
検査前10時間以内の食事
健康診断の中でも食事の影響を大きく受けやすいのが血液検査です。 食事をとると、一時的に血液中の血糖値や中性脂肪の値が上昇します。 空腹時の状態に戻るまで血糖値は食後2時間、中性脂肪は食後10時間かかるため、早めに食事をとり、水以外の水分は控えましょう。また消化器検査で異常を見落とさないように、胃の中を空にしておく必要があります。 |
消化の悪い食事
きのこ類や海藻類などの食物繊維の多い食材は消化に時間がかかり、長ければ10時間経っても胃の中に残ることがあります。
前日は、消化のいい物を食べるようにしましょう。
おすすめの食事メニュー パン、白米、お粥、素うどん、豆腐、ゆで卵、ささみ、白身魚、低脂肪ヨーグルト など |
飲酒
飲酒すると血中アルコール濃度が上がり、肝機能・血糖値・尿酸・中性脂肪の結果に影響を及ぼします。 元の数値に戻るのに数時間から半日かかるため、前日の飲酒はやめましょう。可能なら1週間前から飲酒は控えておきましょう。 |
薬・サプリメント
処方されている薬がある人は、かかりつけ医に前日・当日の服用について確認し、 服用した場合は問診時にいつ何を飲んだか伝えましょう。また、尿検査に出やすいビタミンCを含むサプリメントは、検査10時間前から控えましょう。 |
筋トレ・運動
激しい運動をすると血中のクレアチニン値が上昇します。 クレアチニンは腎臓を通って体外に排出されるため、その数値は腎臓が機能しているかを測る基準になります。前日に運動をすると、通常よりも高い数値が出てしまうため控えましょう。 |
健康診断の「直後」に気を付けたいこと
採血後 水分と休息をしっかりとりましょう 止血時間にも注意
採血時に緊張や痛みなどで血管迷走神経反射を起こし、めまい・吐き気を覚えることがあります。
脱水状態のときは特に起こりやすいため、事後に水分をきちんととり、15分ほど休息をとるようにしましょう。
採血後、通常は5~10分ほど揉まずに押さえておけば血は止まります。
しかし、血をサラサラにする薬を服用していたり、女性の場合生理前・生理中であったりすると、
血が固まりにくいため止血に時間がかかります。その場合は長めに止血しましょう。
バリウム検査後 カフェイン・アルコールはもう少し我慢!
バリウム検査を行った後の食事は、基本的に通常通りとって構いません。 しかし、バリウムを体外に排出する必要があるため、水分や食物繊維などを多めに取り排便を促しましょう。ただし、コーヒーなどカフェインやアルコール類は翌日まで控えてください。 アルコールやカフェインの利尿作用により脱水し、バリウムが腸内で固まって腸閉塞を引き起こす恐れがあります。 |
健康診断の結果が返ってきたら
健診結果が返ってきたら、判定結果をよく確認しましょう。
経過観察の項目は、数値が基準範囲ギリギリのため注意が必要です。
経過観察の項目が多い場合は病気のリスクが高まっていると自覚し、早期から生活習慣を改善することをおすすめします。
要精密検査や再検査の項目は、「基準範囲を超える所見・データが認められた」ため再度受診するようにしましょう。
当日体調が悪く検査結果に影響が出た可能性もあるので、必ずしも病気と診断されたわけではありません。
仮に病気が見つかっても、早期発見・治療ができれば恐くありません。自分の身体をよく知り、いつまでも健康でいるために健診結果を活用してください。
健診結果の詳しい見方は、過去のアップUP通信をぜひ読んでください。
健康診断の目的は、「自覚症状が無い初期の段階で、異常を発見すること」です。
1)健診結果から生活習慣の改善をし、病気を予防する。
2)病気を早期に発見し、早期治療に繋げる。
健康のためにも、自分自身のからだに向き合うことが予防の第一歩です。
2021年9月号(アップUP通信)
使用イラスト:Flameillust、イラストAC
出典:謙信プラザ日本橋「人間ドッグ・健康診断コラム」、ヒロオカクリニック「コラム」、Medicalook(メディカルック)、腎らいぶらり、ホンダ健康保険組合
作成:株式会社ワイドソフトデザイン