アップUP通信

「喫茶店」(4月号Vol.114)

皆さん、喫茶店はお好きですか?私はゆったりとした時間が過ごせるので大好きです。

4月3日は喫茶店の日です。
これは1888年(明治21年)のこの日に、東京上野に日本初の喫茶店「可否茶館(かひいさかん)」が開業したことに由来します。
そんな喫茶店の豆知識やおすすめの喫茶店をご紹介します。


日本初の喫茶店

 「可否茶館」は2階建ての西洋館で、2階が喫茶スペース、1階には国内外の書籍や雑誌、ビリヤードやトランプなどの娯楽設備が置いてありました。鹿鳴館のような上流階級のための社交場ではなく、一般市民や学生がコーヒーを飲みながら知識を吸収し文化交流をすることが目的だったそうです。
しかしそばが8厘~1銭のこの時代に、コーヒーの値段が1銭5厘もしたのは高すぎました。そのため、「可否茶館」はたった4年で廃業。それでも、その後の喫茶店文化に大きな影響を与えました。

 

 

カフェと喫茶店の違い

 カフェと喫茶店の違いはイメージの違いだと思っていませんか?
食品営業許可を申請する際に、飲食店営業許可を取得しているのが「カフェ」、喫茶店営業許可を取得しているのが「喫茶店」です。
喫茶店営業許可の方が比較的安易に取得できますが、アルコール以外の飲み物やトースト等の加熱処理のみの軽食しか提供できません。一方、飲食店営業許可は設備の設置義務が多い分、アルコールや店内で調理した食事を提供することができます
アルコールや食事を出す喫茶店もありますが、それは「飲食店営業許可」を取得しているお店です。実は店名に「喫茶店」「カフェ」の名称をつけることに規制はなく、営業許可の差にかかわらず自由に命名することができます。

 

~カフェと喫茶店の歩み~

明治40年代に入ると「カフェー」を冠するお店が続々とオープンしました。当初は可否茶館と同じく文化交流が目的のお店が多かったものの、
昭和に入ると料理・お酒の提供や、女性が給仕をするバーやキャバレーのような「夜のお店」として発展し、政府の取締りが行われるほど盛況を招きました。
その中でもコーヒーなどの飲み物や軽食しか提供しないお店も根強く人気があり、「喫茶店」「純喫茶」と呼ばれるようになりました。

 

 

「あえて」全席喫煙可能な喫茶店

 近年「改正健康増進法」のため、喫煙可能な喫茶店が減っています。
そんな中「全席喫煙可能」な喫茶店「THE SMOKIST COFFEE」が、去年11月に都内で3店舗オープンしました。
街中で喫煙ができる場所を設けることで、非喫煙者の受動喫煙の機会を減らすという逆転の発想。店内に高性能の換気システムも設置し、滞在時間に制限を設けるなど、喫煙者自身の健康にも配慮しています。「大人の嗜好品を愉しむ場所」をコンセプトに、コーヒーとタバコを嗜む文化を大切に一息つける場所を提供しています。今の時代らしい、面白い取り組みです。

 

神戸元町・おすすめ喫茶店

マルオー

常連さんが多いアットホームな雰囲気のお店。
名物は「ウィリアム」というリンゴがまるまる入ったパイ。
温めて出してくれるので、リンゴの甘い香りが口いっぱいに広がります。
店内のケーキはこの「ウィリアム」も含めて、すべてテイクアウトできます。
 ウィリアム 700円

 

元町 サントス

落ち着いた雰囲気の2階建てのお店。
人気商品は鉄板で焼きあげる昔ながらのふわふわホットケーキです。
素朴な甘さの生地にバターの塩加減がとても程よく、懐かしい気持ちになります。
ランチメニューも豊富でスパゲッティやピラフも楽しむことができます。
 ホットケーキセット 700円

 

 

 

2021年4月号(アップUP通信)

 

使用イラスト:Flameillust、ACイラスト
出典: coffeemecca、クックドア、Cafend
作成:株式会社ワイドソフトデザイン

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